2011年12月26日月曜日

あれこれ


 最近うれしかったこと。




秋のはじめにお修理に出していたリングが、パリのデザイナーさんのところから戻ってきたのですが、長くかかったお詫びの気持ちか、手作りのタグに、真っ赤なフェルトのハート。
こころがこもっている感じで、こういうちょっとしたことって、うれしい。

樹脂の中に閉じ込めた天然のパールとサンゴが呼吸をするせいで、中に気泡ができてしまった、というのがお修理の理由。
ユビワの中で、パールとサンゴが呼吸をしてる、って。なんてステキ。
次はもう、気泡ができても、しょうがないかーと思うことにする。





ところで、アルパカビネットのニットですが、現在こんなかんじです。



ゲージをとっていたときには全く模様が出ないと思ってたけれど、これくらいの広さで編むと、だいぶそれらしく見えてきた。
それでもやっぱり目はひじょうに見にくいので、ずーっと数を頭の中で数えながら編まないと間違えます。
そして、間違えるとやり直すのもたいへん。
ふわふわしてるので、編んでいて楽しいし、きもちよい糸では、ありますが。

まっすぐに編んで行ってますが、出来上がるとナナメですからね、お楽しみに。




あと、この冬のてぬぐいは、あんまりステキな季節の柄がなかったので、このまま買わずに終わるかなぁ、と思っていたところ、
思わぬ隠し玉がっ。



リサ・ラーソンのハリネズミ柄てぬぐい!




はりねずみだらけ。
ちゃんと、「かまわぬ」製なので、生地も染めもしっかりしてる。
冬ってわけでもないけれど、この冬はこれ、です。




さいごに、載せ忘れていたかわいいもの。




椅子でつくったベッドの中で、うそ寝する人んちの子供。







けっこうムっとした顔のきなこ。目がこわい。







豊島の集会所に貼ってあった、写真。
ひるねする犬とおじいちゃん。

ではまた。


2011年12月13日火曜日

探す話




けっこう話題の本。『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を読みました。
非常に分かりやすくいえば、9.11テロで父親を亡くした9歳の男の子が、父親の死んだ意味を探し続ける話。
2005年にアメリカで出版されて超ベストセラーだったのに、なぜか邦訳がそれから10年もたって
、今年出ました。
9.11から10年目、ということなんだろうか。映画化されるからだろうか。(スティーブン・ダンドリー監督で、トム・ハンクスとサンドラ・ブロック主演。ハズしようながない。アカデミー作品賞の、かなり本命候補らしい。)

感想。
思わぬところからヤラれた、という感じ。

表現方法が独特で、それは文体でもあるし、視覚的な見せ方も。
語り手が3人いて、それぞれの語り口調も時間的背景も全然違うし、場面によって文字の字体も大きさも行間も違うし、写真が入っていたり、1ページに1行しかなかったり、と思うとどんどん文字が重なっていって最後はページ全部が真っ黒になったり、というかんじで、けっこう読みにくい。

しかも、男の子が、死んだお父さんの遺品にあった謎の鍵がいったい何の鍵かを探して、ニューヨーク中の「ブラック」という名字の人に会い続けるうちに、いろんな人の絡まった思いが落ち着くところに落ち着いて行く、という筋。

9.11後の話で落ちるところが分かっていて読みにくい、って、かなり、ヤラれてたまるか、って要素が満載で、けっこう距離感ありながら読んでいたはずなんですが。
きっちりヤラれてしまった。
久々、本読んでて泣けました。
しかも、落とし所で、というのでなく、最終的にぜんぶが固まりみたいになって。
そういう意味では、あの独特の表現方法というのはすごく効果的だと思った。
息苦しい感じとか、こんがらかっていく感じとかが、視覚からまず脳に訴える。

深く思ったのは、探しても、みつからない。ということです。
なくなったものはもうどうやっても戻らないし、きっとこれから先もなくなり続ける。なくならないものなんて、ない。
それに気づいて向き合って、はじめて、なくしたということを受けいれることができる。
なくしたものといっしょに生きていくことができる。
そうなるには、探し続ける、っていう廻り道が、やっぱり必要なのかもしれない。

この本が、アメリカであれだけのベストセラーになったのは、それだけ失った理由を探し続けてる人が多かったからかもしれない。
なんにしても、すごく現代のアメリカの小説、っていう空気感で、そして、よくできてます。
集中して読んでしまうほうが、いいかもね。


でもやっぱり私は、人が死んだり事件が起きなくても、生きるとか死ぬとかの意味をきっちり描けるような小説や映画が、すきです。
人が死んで、、死ぬ意味を描くなんて、ある意味安易だ。
なので、次は真逆の路線で、ムーミンを読むぞ。




わくわくするなあ。ムーミン。
こっちのほうが、得るもの多かったりして。

2011年12月11日日曜日

年間ベスト発表

そろそろ、年の瀬ということで、今年のベストを。


まずは、なにをおいても、Beirut!!




これは、すこし前のアルバムで、いちばん好きな曲。
最新作の、RipTide素晴らしいです。
こんな音楽作る人が、ニューヨークの人とは思えない。しかも、まだ20代。

どっちかというと、アメリカ文化のど真ん中より、もっと隅っこの方、それこそバルカンとか、アルゼンチンとかから出てきたような、ポップスもクラシックもビッグバンドジャズも民謡も全部ごちゃまぜに取り込んだような音楽性で、でもそれを、全部消化して、ここまでおもしろくて洗練された音にしてしまえる才能。すごい。
だいすき、です。




そして、立川談春!!




今年さいご、独演会行ってきました。
今回で、談春は3度め。

ちょうど、師匠の談志が亡くなったあとの、独演会。
夏ころに見たときは、ちょうど震災のことについて思うところを話したりしていましたが、今回は、そういった大きな喪失を通じて思ったこと考えたことが、実際に自分の個人的な喪失に直面して、どう変わったか、といったような話もあった。

志の輔のようなスマートな芸風のほうがすんなり入りやすいのかもしれませんが、談春特有の、どこか世の中を冷めてナナメから見ながらも、人間の情、みたいなところに最終的には希望を持っているような、気分によってはクドく感じることもあるかもしれない芸風は、ぎゃくに今はしっくりくるように思った。
人の想像力に寄りそう、かんじ。
今回の独演会、すばらしかった。


来年からは毎月、神戸と大阪の森ノ宮で、12ヶ月連続独演会というのをやる。
もう、クリスマスとかお正月なんて飛び越して、今からわくわくします。
普段は、わざわざ関西に来てまでやらないような、難しくて地味なのばかりやる、って言ってましてが、そういうのを見れるのも贅沢で、楽しみ。






そして、rosa mariaの指輪とブレス。






rosa mariaは、レバノン出身のアクセサリーデザイナー。
伝統的なシルバーの加工方法を用いながら、宝石とさまざまな素材の斬新な組み合わせや、アバンギャルドなデザインで、ほかのアクセサリーとは異質な存在感のモノづくりをしているひと。
ずーっと昔から、毎シーズンほしかったのですがね、どうもしっくりくるものがなく、ぜったいに似合う気に入ったデザインに出会えたら買う!と思っていたのですが、今シーズンついに!!
すーごい、すき。
ほぼ毎日つけています。
女の子はいつでも、こういう、いつも身に着けていられるアクセサリーがあると、それだけでしあわせでいられる生き物だと思う。
アクセサリーでなくても。手ぬぐいでも、キーホルダーでもなんでも。





そして最後、これは最終兵器。




でた!健康食品!久しぶりの健康オタクネタ。

去年の夏以降、もう死ぬ…ってくらいの体調不良で、ビタミン点滴から整体から民間療法からヨガから、思いつく限りのことを試してみたけれど(まぁ、半分面白半分なんですが)良くもならず、今年2月に、友達に紹介してもらって行きはじめた鍼治療でやっとこさ落ち着いたのですが、そこで処方、というか、勧められてのんでいるものです。
ようするに、酵素とかなんですがね。

たぶん、これらを飲んでいるから元気にになった、とかでは、ないと思う。
では何か、というと、よく言われることですが、今の人間の生活では、普通に生活しているだけで、余計なものを体に取り込みすぎる。
悪い水も、空気中の悪いものも、食べ物の添加物も、ストレスも。
そういったものを、サプリとか薬とかの力を借りず、自力で循環させて対外に排出できるような基礎代謝と基礎体力を作ったうえで、ほんとうに必要で足りていない栄養素を取り入れると、人は本来の健康な体になる、というわけ。
プラスではなく、まずマイナスから、ということです。

だいたいが今って、足りないから足す、って思考で、余分なものが多すぎるから悪くなる、という風には思っていなくて、それだけでも目からウロコでした。
余計なものをなくすには、まぁ、はじめは鍼なり何なりの力を借りる必要があるのかもしれませんが、いったんそうい体になると、あとは自分でケアしながら生きていける。
ひじょうに、正しいようにおもう。
たんに、断食道場とか、腸内デトックスとかともまた違うんですよねー。
興味のある方は、いちど、こちらに相談してみては。

洪治療所
http://www.kou-yes.com/

先生がおもろいです。保険ききます。ご安心を。




ほかにもいろいろあったように思いますが、とりあえず大きめな出来事はこんなかんじです。

こうやって振り返ると、とても悠々自適で浮世離れした生活を送っている人みたいで、現実はそうでもなかったりするのですが、でもなんだか楽しそうな人ってかんじで、あんがい悪くない。
来年も、こんな感じで振り返られたらいいな、と思います。


2011年12月10日土曜日

できあがり!!


麻100%のワンピース、ついに、ついに仕上がりましたあ!!


あれだけ焦っていたわりに、あんがい簡単にできたように思っているアナタ。
それは大きな間違い。
朝の9時からごはんもそこそこに、夜の6時までひたすら作業の結果なのです。
首と背中がこりすぎてエビのようだ。


ということで、仕上がりをお見せします。
まずは、前から。



                               




胸もとを、アップで。









そして、こんどは後ろから。




そして、後ろのアップを。



この、襟まわりですが、つなぎ方がややこしくて、けっこう苦労した。
(つなぎながら、編んでいくので)

本体の模様は長編みが多いしっかりした編地なので、ネット編みのようなすかすかした模様編みのものより、若干重みはあるのですが、しっかり編んでるせいか、麻が100%のせいか、着てもほとんど下に伸びず、シルエットが変わらない。
ウールでは、こうはいかないです。

編みやすいのは、麻だけのものよりもアクリルとかが混ざっている糸なのですが、そうなると夏は暑くて着れないし、かといってほかの季節に着るには見た目が夏だし、結局いつ着るのか微妙だ、といつも思うのですが、麻100はまじで涼しい素材なので、ちゃんと夏に着れそうです。
はじめて使いましたが、おすすめ、かも。
慣れるまで、ちょっと編みにくいですがね。



これで、今年もすっきり気持ちよく年を越せます。
あとは、編み始めたアルパカビネットのニットを、2月のさむーい時期にちょうど着られたらいいな、と。
あと、お口直しに帽子でも編めたらいいなあ。

そういえば、以前に紹介したことあるかな、「スウェーデンから届いたニット」という編み物本の、第2弾が出ているのですが。




前回は、帽子と手袋。
今回は、マフラーが中心です。
あいかわらず、めっちゃかわいい。


ふつうなところでは、こんなのとか。





これは、使えそう。
使う糸とか色合わせによっては、けっこう変わったかんじに仕上がって、それこそ売ってても買うかも、な仕上がりになりそう。







そして、ちょっと変わったところでは、こんなのとか。







これはなー。どうかな。


でも、こんなふうにフードをがっつり被らないでうしろに垂らしとけば、それこそつけ襟ならぬ、つけフードになってかわいいと思う。
いっぱい着こまなくても、あったかくできるし。
うん。これかわいいな。作りたくなってきた。

スウェーデンの、伝統的なニットの技法とか模様とかの本なので、そんなに変わってたり難しかったりはしないのに、やっぱり北欧なだけになんだかセンスよくてかわいいので、ちょっとした参考になります。
本棚にあるだけで、うれしくなるような本です。
初心者の人にも、おすすめ。編めないことも、ない。


2011年12月8日木曜日

仕上げ中





現在、さいごの仕上げをしています。
最後といっても、結局、とじたりはいだりっていうのがいちばん時間がかかる作業な気がする。
そして、かさばる。
できれば家でゆっくり時間をかけてしたいところですが、家でやるだけでは時間が足りず、このかさばるものを会社にまで持ってきて、昼休みにひたすら綴じているという…。
上は、その様子。
打ち合わせの机が、編み物作業机と化している。
自由な会社でよかった…。


なぜこんなに追い詰められているかと言うと、作品展が近々あるのです。

12月16日(金)・17日(土)  11:00~17:00
@パスタンカフェ( http://www.passe-temps.jp/ )

去年と同じ場所です。
去年のことは、こちらから ⇒ http://hakusen-moko.blogspot.com/2010/12/blog-post_20.html



詳細は、こちら、教室のHPをご覧くださいな。

ニットアトリエS  http://www.h3.dion.ne.jp/~n-sumi/amimono.htm

お近くの人は、ぜひ。
このカフェ、前にも言ったけど、何もかもがとても丁寧で、好感が持てます。
オープンして2年目くらいになるのかな?
最近は、ランチもけっこう流行っているらしい。よかった。

さて、私は期日までに仕上げることができるのか!?
待て次回っ!

2011年12月7日水曜日

おやつブーム

さいきん、わたしが最もあいしているもの。
こちら。



パリのジェラートやさん、DELIZIEFOLLIE (デリッツエフォリエ)のジェラート!!
http://www.dlz.jp/index.html

 ↑ 
なんだかもう、圧倒的なこだわりがにじみ出ているHPなのですが、言うだけのことはあるおいしさ。
そして、たかがアイスクリームと思いないような、お値段。
でも、いいの。
あの、ヘーゼルナッツの味と香りを楽しめると思えば安いものです。
素材そのものの風味を活かすレシピといういうことで、すごく味や香りはしっかりしてるのに、後味はまったくすっきり。
乳脂肪分とか砂糖の、後味の悪さがないのが、よい。

東京以外は、関西の芦屋と梅田、神戸大丸しかお店がないみたいですが。
神戸にお越しの際はぜひ。大丸の本館3階の、すみっこの方に地味にあります。

わたしは、こと食べ物に関しては、気に入ると飽きるまでひたすら食べ続けるからね、食あたりにでもならない限り、とうぶんブームは続くと思われます。


あ、追加で、もうひとつお気に入りを。
こちらは、もうずいぶん長期にわたり、ブーム継続中。




ハオスダイニングルームの、テイクアウトのカフェラテ。
http://www.def-company.co.jp/haus/2fh/index.html

容器がとてもかわいいので、うれしくなる。
そして、テイクアウトだと、お店より安くて、300円でいただけちゃう。
(お店で飲むと、お茶菓子にクッキー付けてくれるけど)
手をかけてきっちり作ってくれるので、とてもおいしいです。
豆も、ミルクもこだわっていいのを使ってるからだと思う。
スタバで400円以上も出して消化の悪そうな飲み物を飲むより、ぜんぜんおススメです。


いかに、気晴らしのおやつメニューを充実させるかに、情熱を傾ける日々。
(仕事もちゃんとしてるよ)