2011年7月4日月曜日

いい話、について。



立川談春独演会@兵庫県立芸術文化センター
ついこのあいだの春風亭昇太独演会に続き、同じ会場でまたまた落語みてきました。

まずおもしろかったのが、客層がこのあいだと全然ちがう。
昇太さんのときはけっこう若いカップルとかいたし、お母さんと娘みたいな組み合わせとか、なんか映画館っぽい客層だったのですが、今回は一転、本来の落語ユーザー?らしいというか、ハッキリ言うと老人が圧倒的に多い。
京都のときもまぁそうだったんですけどね、だから、あぁやっぱり落語はこうよねぇ、と、ちょっとほっとする感じもありましたが。前が若すぎたというか。


内容は、やっぱりちょっと時事的なことも反映して、締めのネタは人情ものの「いい話」でした。
こういう落語会に行くようになって初めてちゃんと落語を聞いたくらいの私なので、落語の人情噺というものがほかにどんなものか、というのを知らないのですが、セリフまわしも設定もほんとストレート。
セリフだけ文章かなんかで読むと、きっと気恥ずかしくなるような。

ストレートなものって基本的に苦手なんですが、でもストレートな方が確実に伝わるし、だからって伝え方がひとつかというとそれはいろいろあって、核心がまわりくどいのって、結局は伝える側のエゴでしかないのかもしれない、と思った。
言いたいことはわかりやすく、伝え方には技術とユーモアをもって、ってかんじ?
べんきょうになります。らくご。



「人情八百屋」という話は、もっと後に続いてもいいんじゃないの?ってところで唐突に終わってしまうのですが、「完璧にできてる話のほうが逆に嘘っぽいと最近思うようになってから、このネタをよくやるようになった」というような感じのことを談春さんは言っていた。

こういうご時世だから、って言い方はあまりしたくないけれど、やっぱり、「いい話」というのは必要なのかもしれない。
だからって、自分だけわかったようなふりはしたくない。
これからもずっと、きっとこういうのは続くわけで。
めでたし、では終わらないのが現実なわけで。
そういうことを考えてると、このひとすごい親切な人なんだろうなぁ、と思ったのでした。


「へっつい幽霊」は、名前は知ってたけど初めて聞いた。おもろーい。

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