2010年6月21日月曜日

サンドラ・バックランドのニット



ニットに特化したデザイナーで、最も気になる人が、サンドラ・バックランド

2004年にストックホルムのベックマンズ・スクール・オブ・デザインを卒業。ハンドメイドで立体感のあるコラージュ、彫刻モードを創り出す。

以下、最近のインタビューより、印象的な部分を抜粋します。



――あなたがデザイナーになったのは偶然ですか。それともずっと望んでいたことでしたか


 常々美術や工芸に強いつながりを感じていましたし、クリエイティヴな仕方で自己を表現する必要も感じていたのですが、私は芸術的な一面だけでなく理論的・数学的な気質も強く持っています。これまでずっと、私のなかで対立するこの両者を折り合わせようと努力しようとしてきました。最終的にファッションを通じて、自分の自由な面と数学的な面を結びつけることができたのです。


――なぜニットウェアを選んだのですか。ニットウェア・デザインのどこに惹かれたのですか


 何か特定のことについて、私という人物を形成した原因を明らかにしようと思ったことはありません。事実、ニットウェアを選んだという気はしていませんし、たまたまそうなっただけです。わたしはずっと様々な素材と三次元的な形で実験をしてきたのですが、それにはニットのようなものがぴったりだったのです。私にとって、ニットは自由なクリエーションと同義なのです。制作するにあたって独自の生地を作り上げたり、数学的でありながら即興の余地があったりする方法を私は好んでいるのです。



自由な面と、数学的な面。その両方がニットにはある、という言葉に、強く共感します。
事実、ニットウェアで面白い作品を作っている人の経歴を見ると、はじめ絵画や建築を仕事にしていた人が、けっこう多いように思う。

想像を実像に置き換える方法として、編み物という手法、ニットという素材は、建築と同じようにとても数学的で、綿密な計算が必要ですが、建築よりは最終的な自由度が大きいし(形の変更が可能と言えば、可能)、絵画よりも、より立体的な面白さがあると思う。











最近は、有名メゾンのコレクション用にアクセサリーを作ったりしてるみたいですが、そこからのインスピレーションで、量産も考えたデザインの可能性を探っている、というようなインタビューも、どこかで読みました。

この創造力とクオリティーで、量産ができてしまうと、もう無敵だなぁ、と思う。

こんなアートは無理としても、ハイクオリティーな、手にしかできない仕事ができるようになりたいものです。

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