2010年10月22日金曜日

ジュライ



先日、「しあわせの原点」という題のときに書いた、ミランダ・ジュライの本を買いました。
「いちばんここに似合う人」
装丁もいいね。目を引く。でもセンスがいい。

なんか気になるなー、と、あれ以来ずっと思ってたのですが、たぶん、名前が好きなんだ。
「ジュライ」。いいなあ。
7月のジュライは、7月生まれのユリウス・カエサルの、ユリウスからなんです。(と、塩野七生が書いていたような)
以前は、7月に男の子を産んだら、カエサルにちなんだ名前を付けたい、と思っていたほど。(どう、ちなんでみるかが難しい)
今は、犬でも飼ったら、ジュライとでもつけようか、と。


そして、なんか不思議な、グレートギャッツビーの時代のような作者の風貌。
もともと、役者さんだったみたい。そして、映画も作る(なんと、カンヌでカメラドールもとっている)。

かなり、わくわくして読み始めたのですが、わくわくします!好きだ!(言い切れる!)
ものすごい変な話ばっかり。
水が全くない場所に住んでる老人3人に、洗面器だけで水泳を教える話とか、イギリスのウィリアム王子と妄想で恋愛をしようとする中年女とか。

私はあまりショートショート的な短編は好みではないのですが、そういう、いわゆる分かりやすくオチがつくような簡単な話じゃないし、たとえばエイミー・ベンダーみたいに、あまりに別の世界に行ってしまって想像力が追いつかない、みたいなのでも、ない。
絶妙にひねりが効いてて、おもしろくって、さみしい感じがして、それこそ、上質のオムニバス映画を観ているような感じ。
やっぱり、舞台に立ったり、映画を作る人の発想なんだろうか。

いろんな分野にまたがった人の作るものというのは、今まで見たことがないようなもので、新鮮で、脳ミソが熱くなるような、うれしい気持ちになります。

0 件のコメント:

コメントを投稿