2010年8月9日月曜日

イサム・ノグチ庭園美術館のこと




今回の旅行の目的、イサム・ノグチ庭園美術館。
期待以上に素晴らしかったです。
著作権の関係で、一切写真を撮ることができないのと、ホームページ等の画像の転写も不可なので、見せられる絵が全然ないのが残念ですが。

美術館のある牟礼という土地は一帯が石の産地らしく、そこで産出される庵治石を使った彫刻はあまりないのですが、産地の神聖な空気や、石を切る音が常に聞こえている環境が気に入って、イサム・ノグチはここにアトリエと、住居を構えたらしい。

作業場の蔵の周りをぐるりと円形に囲む石垣。
石垣の内側に置かれた、未完成のものも含めた無数の彫刻作品は、一見無造作に、でも角度ひとつも計算されつくして配置されており、ひとつひとつはとても主張する形をしているのに、全体は、すとん、と一つのイメージに落ち着く。
日本庭園では、石を使って自然を表現する手法がよく使われるけど、それともまた違う、石自体に生命力とか意味があり、自然の中に置かれることで、自然ごと意味合いを変えてしまうような、不思議な存在感がある彫刻です。
さいきん、彫刻を自然の中に置いて見てもらうような形の美術館が多いけど、石を使った彫刻というのは、それがどれだけ人の手の入ったカタチをしていても、自然の中で見る方が、すんなり意味を受け入れられるのでは、と、なんだか思ったのでした。

遠くからつねに響く、石を切る音。
石の間を抜ける、淡い緑の匂いがする風の感触。
そういう環境で見る作品は、ぜったい、美術館の建物の中で見るものとは違うものになってるはず。
あぁ~「霧島アートの森」も「モエレ沼公園」も、続々行きたあい!!

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