2010年8月30日月曜日

働く理由



「働きたくない」というあなたへ
という本を読みました。
ワタシが働きたくないから、ってわけではないのですよ、念のため。。。

著者の本は、話し方、なり、コミュニケーションの方法なりのアドバイス、いわゆるハウツー本なんだろうな、という先入観があったので、「大人の小論文教室」も、ほぼ日の連載でも読まなかったし。
今回、本屋でなんとなく、新刊で平積みされていたのを手にとって立ち読みしてみて、けっこう、目からウロコでした。
ハウツーではないんですよね、このひと。
かなり実践的な、教育論というか。

大まかに言うと、大学の就活セミナーで聞こえた学生の「楽しく生きる」という言葉に凍りついた著者が、それではいかん、と思ったのを、じゃあなぜいかんと思うのか、いかんなら、ほかにどんな生き方があるといえるのか、というところからはじまって、社会とつながるということは、ってとこまで、「仕事」をキーワードに、読者からの、これまたリアルなメールを交えて展開していく、という内容。

だって、「人生の目標は楽しく生きること。だから、働きたくない。でも、お金だけはほしい。だから、玉の輿にのりたい。就活は、お金持ちの結婚相手を探すために必要だからそれなりにやる」っていう学生に(最近、男も女も、ほんとうに多いらしい)、本当に説得力をもって、「いや、働くことは必要だよ」と、「お金」以外の理由をもって説明できるだろうか。
そんなふうな価値観を持ってしまった大人に、「生きがい」って言葉だけでは、働く理由を説明することなんて、できない。
それを、いろんな角度から一緒に考えながら、発見できるような、本です。
おもしろかった。
興味持たれた方、ぜひ、どうぞ。

0 件のコメント:

コメントを投稿