2011年2月18日金曜日

阪急電車、について


「阪急電車」を読みました。
会社の人が貸してくれたので。
そうでもないと、古本屋で10円で売ってても買わないね。

で、感想ですが。
どうして最近、こういう漫画みたいな小説が多いんだろう。ふしぎだ。
頭には、異様にすんなり入ってくるんですよね。
でもそれは、うまい小説を読んで、まるで自分がその物語を体験しているかのように感じる、というのとは、また違う。
どちらかというと、映像というか、場面の状況が目に浮かびすぎる、という感じかなぁ。
私の個人的な感じ方で言えば、なんとなく、コマ割りで描かれたそれらを、俯瞰して見てる自分がいる、みたいな感じ。
分かりやすすぎるんでしょうな。
自分の頭で想像を働かせる余地が、全くないくらいに。
考えずに読めるものを、みんな求めているのだろうか。


それでも、若かりし頃をこの沿線ですごした身としては、多少、きゅんとくる部分も無きにしも非ずでした。
逆に言うと、舞台となる阪急今津線に縁もゆかりもない人が読んで、はたして同じように感じるのだろうか、とも思ったけど。

唯一、小林駅がとてもいい駅で、小林の街がとてもいい街に描かれていて、うれしかった。
傷ついた人が、心底ほっとするような。
それが、たぶん、きゅんときた理由だと思う。
思い出が、ありすぎる駅なので。

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